安積ノンピート原酒をベースとして、数種類の樽で熟成した安積原酒を厳選してブレンドしました。爽やかで華やかな香りときれいな甘さが感じられる安積蒸溜所らしい味わいに仕上がっております。
福島県安積平野。安積疏水の流れるこの地に、東北唯一の地ウイスキーを造る「安積蒸溜所」はある。それは、1946年(昭和21)にウイスキー免許を取得した山桜酒造にはじまる。酒蔵としての歴史は300年を超え、猪苗代湖の南に創業した1710年(宝永7)にさかのぼる。1765年(明和2)郡山に移り、磐梯颪の寒風にさらされた銘酒の醸造を続けたが、戦後の米不足から困難を極めることに。これに欧米文化の流入があいまって、ウイスキー造りに取り組むことになったのだ。
1980年代、「北のチェリー、東の東亜、西のマルス」と呼ばれ、笹の川酒造が送り出したチェリーウイスキーも北の雄として人気を得た。しかし、世は移り嗜好の変化とともにウイスキー不遇の時代が訪れる。
樽のなかで熟成を重ねる原酒が少しずつ量を減らすのを「天使の分け前」と呼ぶ。2014年(平成26)、蔵で眠っていた笹の川酒造のウイスキーもまた、静かな眠りから目をさまし、“YAMAZAKURA”としてリリース。
2016年(平成28)冬、創業の地から移築された伝統的な土蔵建築の蔵を「安積蒸溜所」として始動。白い漆喰の壁に囲まれた蒸溜所内には、ポットスチルやマッシュタンなどの設備が整った。気候、蒸溜所内の環境、ポットスチルの形状、熟成樽の違いなどが、千差万別の香りや味わいを生み出し、「安積蒸溜所」の個性を決めていく。
ブームが落ち着いた時ためされるのは、ウイスキー造りへの情熱であり、生まれ育つ風土への愛情なのだと信じている。杜氏が丹精込めて仕込む清酒と同じく、真摯にウイスキーと向き合いたい。10年、20年、果てない時のかなたを見つめながら。
(以上、オフィシャルHPより一部抜粋)
|