1711年の創業以来、一族に代々受け継がれているアルマニャック最古の家族経営シャトーとなる、「シャトー・ド・ラキー」。
現在のオーナーであるジル・ド・ボワセゾン伯爵自らが、ぶどう作りに始まり、全工程に目を光らせて一貫管理する事で、安定感のある高品質アルマニャックが生み出されています。
その高いクオリティーは多くの評価を得ており、アルマニャックのバイブルとして知られるチャールズ・ニール氏著書『ARMAGNAC』では、140もの生産者の中から、特に傑出した4つの生産者の内の1つに選ばれ最高位に位置付けされている名門シャトーです。
これまでの生産地訪問でボワセゾン伯爵とも旧知の間柄となるTHE BOW BARオーナーバーマンの本間氏と、弊社スピリッツバイヤーが、現地を訪問。原酒が眠るセラー内でボワセゾン伯爵を交えて3者で厳選を重ねた末に決定されたフォルブランシュ種100%で生み出された2007ヴィンテージ原酒をお届けします。
シャトー・ド・ラキーはバ・アルマニャックに広大な敷地を所有し、20ヘクタールの畑は現地生産者の間で「グラン・バ・アルマニャック」とも評される黄金地帯に位置しており、自然の生態系のなか育まれるぶどうはテロワールの恩恵を十二分に受け、他の生産者と比べても一線を画す、自然のパワーに満ち溢れた健全な果実を実らせています。
フォルブランシュ種は19世紀後半に猛威を振るったフィロキセラ(害虫)の大災害で絶滅に瀕した幻のブドウで、その特長は皮が薄く大変香り豊かで特別な品種。収量が限られるため、多くのコストが必要な品種として知られ、その育成には他品種以上に畑の整備と設備の管理の手間が必要不可欠であり、通常の農法で育てるだけでも、作り手にとっては大きな情熱と意識の高さが求められます。同家でそれまでのコロンバール、バコに加えてフォルブランシュ種の栽培が始まったのは2003ヴィンテージから。
原酒作りも同時にスタートしますが、元来の収量の少なさと栽培の難しさも手伝って、年間に蒸留される原酒の量は限られており、今回選ばれた2007ヴィンテージはセラー内でも最長熟のカスクとなります。