今回選定した一樽は、ADラトレーの所有するカスクサンプルの中から、信濃屋のスピリッツバイヤーがテイスティングの上、シングルカスク・カスクストレングスで瓶詰致しました。
タムナヴ―リン蒸留所は1960年代初頭のウイスキーブームを受け、当時インバーゴードン社が1966年に設立。リヴェット渓谷の奥地、南ハイランドとの境界地に位置する。
大きな蒸留器が6基あり発酵時間を短く設定することでライトタイプでシリアルの味わいや香りを表現している。
今回の一樽は、グラッシーさと豊かなモルティさが長期熟成を経て、同蒸留所の成熟したハウススタイルを示している。どこか懐かしさを覚える風味があり、南スコットランドの牧歌的な風景を思い起こさせる。
▼テイスティングコメント▼
牧草を想わせる青っぽいグラッシーな香りと乾いた麦芽を想わせるリッチなモルティーなフレーバー。蜂蜜、ジャスミン茶や中国茶のリーフィーなアロマ。円やかな輪郭を想わせる。
口に含むと、柔らかい口当たりでリッチなモルティーさが広がる。豊かな麦芽風味と共に、濃厚なクローバーの蜂蜜、シロップ漬けの金柑、あんず。次第に、枯草、アンバーエールビール、ジャスミン茶や色の淡い中国茶。
穏やかで枯草とジャスミン茶のようなフィニッシュが心地よく続く。
1868年に設立されたデュワー・ラトレー社は、当時数多くのウイスキーブランドの正規販売代理店として活動。現在では、モリソンボウモア社を経営していた“モリソン・ファミリー”の所有となっています。
リリースの度に完売のボトルが相次ぎ、、他ボトラーに真似の出来ないコストパフォーマンスの高いリリース力はラトレーの自慢。
経営からは手を引けども、オーナーであるモリソンファミリーのコネクションを感じさせる、抜群なクオリティの高い安定感は世界中のウイスキーファンからの支持を集めています。
(ティム・モリソン氏(中央) 2014年同社オフィスにて。)
(以上、輸入元資料より)
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